日本の法律ではスクーバダイビングをするのに資格は必要ないが、潜水機材を借りるのにCカードが必要であり、Cカードを取得しなければ事実上スクーバダイビングをすることはできない。(ただし、極浅い範囲に限定した「体験ダイビング」はCカード不要。)Cカードに関しては後述する。
一方、ダイビングは、器材に頼るレジャーであり、器材選択は安全管理の基本にもなる。
必要な主な機材は、まず空気ボンベである「スクーバ・タンク」、タンクと口とを繫ぐ「レギュレーター」であり、水中活動のためには保温と皮膚の保護のための「ダイビングスーツ」、浮力を調節する「BCD」、「水中マスク」、足ひれである「フィン」、水面での呼吸に使う「スノーケル」、錘である「ウェイト」とそれを固定する「ウェイトベルト」などがある。この他、残圧計、深度計、コンパス、時計なども必要である[1]。これらの器具はレンタルもされており、スクーバ・タンク以外はダイビングショップで購入することもできる。
スクーバ・タンクにはほとんどの場合圧縮空気を使うが、酸素濃度を増やした「エンリッチド・エア」を使うこともある。スクーバ・タンクは通常購入することは無く、レンタルされているものを使用する。
必要な費用
まず、Cカード取得の講習費用が必要である。講習によってはダイビングスポットへの旅行の形を取ることもあり、その場合にはツアー代金も必要となる。
ダイビング機材はレンタルが可能である。ただし、機材によっては体に合ったものを使った方が安全であり、その場合には購入の必要がある。ダイビングスクールによっては、Cカード取得コース・ランクアップコースへの参加に機材の購入を条件としていることもあり、さらには提携するダイビングショップでの購入が必要な場合もあるので注意が必要である。
講習費用については、ダイビングスクールによって差が大きいが、費用が高額なスクールが必ずしも良質の講習を提供しているわけではないことには留意する必要がある。
潜水場所
港湾、河川等を除いて、法律上は潜水の実施に許可を要さない水域も少なくない。しかし、基本的に潜水の対象となるのは観察や鑑賞の対象となる水棲生物が多く棲息する水域であり、このような水域での潜水は、あらかじめ同意を得ない限り、これら生物の採取で生計を立てている漁業関係者とのトラブル発生や、また警察等捜査機関による密漁疑いでの職務質問等の取調べ対象になる可能性も高い。このような背景から、日本では、沖縄県等の一部地域を除いては、個人・当該地域外のダイビングツアー・ダイビングスクール催行業者にかかわらず、地域の漁業協同組合と良好な関係を構築している、あるいは漁業協同組合が経営している、いわゆる「現地サービス」と呼ばれる業者を介して潜水を実施することが大半である。かつては、ダイバーは漁場を荒らす厄介者として忌避される傾向が強かったが、現在では、密漁を行う者はダイバーの極一部であることが広く認知されるようになったこと、またサービスの利用のみならず、食事、宿泊等の消費で地域経済の活性化につながるとの認識が広がったことから、積極的なダイバーの受け入れに方針転換した地域も多くなってきている。
基本技術
スクーバダイビングを行う上で重要な基本技術には、呼吸、中性浮力、圧平衡などがある。初級クラスで習得すべきその他の技術としては、緊急浮上、安全停止、器材の脱着(水面・水中での脱着を含む)等がある。
呼吸
ダイビングでは深くゆっくりとした呼吸が必要である。浅い呼吸では、空気のほとんどが肺に届かないため、空気が無駄に消費される。また、呼吸方法は、次に説明する中性浮力の調整にも重要となる。
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中性浮力
水中で楽に移動するためには、器材を含めた体の平均比重を水の比重と合わせる必要がある。こうすることで、体は浮く事も沈む事も無くなるので、静止するために運動することは必要なくなり、また最小限のエネルギー消費で移動することが可能となる。
中性浮力の調整は、体につけた浮き袋で行う。浮き袋から空気を抜くと体はゆっくりと水に沈んで行き、浮き袋に空気を入れると浮上する。そこで、浮き袋に入れる空気の量を調整して中性浮力を保つ。
多くのスクーバ機材を体に付けた状態でも、体は水に浮くか、水面下わずかに沈む程度であり、深く沈んでいくことは無い。そのため、腰のベルトなどに数キログラムの錘を付ける。錘は地上で装着しておき、水中で調整することは通常はないが、必要量の見積もりが過小であった場合、水底から拾った石を携行して調整手段としたり、また初心者ダイバーの場合には、引率しているガイドやインストラクターが、あらかじめ過剰に携行していた錘を水中で貸し与えるような場合もある。
スクーバダイビングで使う浮き袋はBCD(Buoyancy Control Device)と呼ばれる。詳細については当該記事を参照のこと。また、最終的な微調整は、肺が大きくなると浮き、小さくなると沈むことを利用し呼吸で行う