タニマチ(谷町)とは相撲界の隠語で、ひいきにしてくれる客、または後援してくれる人、無償スポンサーのこと。現在では相撲界以外に野球界、プロレス界などの他のスポーツ、また演歌界を中心に芸能界でも幅広く使われる。
「タニマチ」の語源は諸説ある。江戸時代、あるいは明治の初期に大阪の谷町(たにまち、現在の大阪市中央区)で開業していた医者が大の相撲好きで、力士が診察に訪れた際に治療費を受け取らなかったことから来ている、という話が有名である[1]。この医師も話によって歯医者であったり骨継ぎ師であったりして、あまりはっきりしない。平成になってこの医師の子孫と称する人が名乗り出たこともあったが、「祖父からそう聞いている」といった又聞きの根拠でもあったため、熱心な好角家の間で話題になるにとどまった。
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先に「タニマチ」の語があって、あとからこうした美談が創作されたと見るむきもある。
他にやはり谷町の大手の呉服問屋の主が相撲好きで、何かと力士を支援したからという話もある。
かつて春場所において相撲部屋が多く谷町界隈に宿舎を構えたのは事実である。ただ、土俵が減ったこともあり、現在では大阪府内の堺市、東大阪市、岸和田市に宿舎を置く部屋や、貴乃花部屋が京都府、田子ノ浦部屋が和歌山県に置くなど、分散が進んでいる。
実在のはっきりしている「タニマチ」として愛知県一宮市の森家がある。江戸時代から力士によくつかわれた膏薬「浅井万金膏」の販売元であり、昭和の半ば頃まで大相撲の力士の怪我の治療には何かと便宜をはかった。